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ゲームタイトル メーカー ジャンル
Leaf ビジュアルノベル
パッチの要不要 攻略の要不要 一言感想
環境によりけり。
無くても動くときは動く
選択肢を潰せば
全EDへ行ける
悲恋・猟奇が
好きな人向け


リーフがブレイクするきっかけになったとも言えるこの作品。
私がプレイしたのはパッケージがリニューアルされる前のバージョン。

つまり、盗作騒ぎになった部分が入ったまんまのバージョンです。
それを含めてのレビューだと先に書いておきます。

というか、その騒ぎの部分、私には面白くなかった箇所だったんですが…。
なんで最初から完全オリジナルで書かなかったのかが疑問です。
(その方が面白そうだったのに)



水無月徹さんが原画です。癖のある輪郭と目が印象に残ります。
(良くも悪くも)
好みの別れる絵柄ですが、イベントCGと立ち絵で
顔の作りに差があるように見えます。(^^ゞ

背景CGは、原画に関しては写真と見まごうばかりで
その緻密さは驚きを与えてくれます。
が、着色に関しては、立ち絵の背景はセピア色です。
セピアな背景もゲームの雰囲気を醸し出しているのですが
色の付いてる背景も見たかったなぁと。


音楽
雰囲気を盛り上げるサウンドはまさしくBGM。
ゲームをより楽しませてくれる音楽が作品のグレードを上げています。

曲一つ一つの出来も良く、そのままアルバムに編集して聞いても良いくらいです。
曲のタイトルは忘れても、その曲自体は忘れない。
そんな曲が多いです。


システム
一部の特定環境ではバグが出るとの事ですが、
とりあえず私の環境では無事でした。

ゲームシステムはノベルタイプ、コンシューマで言う
「弟切草」「かまいたちの夜」のようなシステムです。
画面全体に文章が出て、選んだ選択肢によってシナリオが分岐します。

特定のシナリオをクリアしないと現れない選択肢があります。

クリア後に「今のシナリオクリアでこんな話が追加しました」というヒントを
登場キャラが出てきてちらりと言っていきます。
この演出は結構良くできていると思いました。


シナリオ
父親の死によって数年ぶりに主人公が訪れた親戚の家。
そこに住む4姉妹と共に、謎を多くはらんだ事件に巻き込まれていく。

攻略対象は従兄弟の4姉妹。
基本的には主人公に流れる血や前世にまつわる話、
またその土地の伝承を交えキャラクター達がそれぞれの思惑を持って
ストーリーが進んでいきます。

切ない話が多く、分岐によっては目も当てられない惨事になります。
Hシーンは陵辱系が多く、またそういうシーンは暗い室内で行われるため、
見えにくいのでおかず用としては期待できないんじゃないかと。
代わりに話にのめり込みたい人には最適です。


全体を通して
全体的にまとまりがよく、その中には突出してよい部分もあります。
とするとかなり高い評価をつけたいところですが…「良」で止めました。

確かに、最初に発売された時期と当時の会社の経営状況などを考えると
「よくぞここまで」と言ってあげたいところですが、
いかんせん今は21世紀、今の視点でこのレビューを書いていますので。
やはり、一部の立ち絵の崩れ具合は気になりますし。
最初のシナリオはどう選択しても同じ結末にしか行かないのは不満でしたし。

そして、話の内容は万人受けと言うよりはマニアックな人の方が喜ぶ系統かなと。
特に日本史の平安・鎌倉時代を好きな人にはたまらない部分もあります。

全体的に力不足は否めません。
ですが、やろうと思えば・中身が良ければここまでやれる
という見本にはなっているかと思います。

機材や人材のすごさに頼るソフトハウスが目立つ昨今ですが、
ゲームの善し悪しは機材・人材だけじゃないんだと思える1作です。