独特の塗り、独特の世界観をもつこの「デアボリカ」は
ずっと以前におなじアリスソフトから出た
「AmbivalenZ」と対にされて話にあがることが多いようです。
が、私はそんな古いゲームはやっていません。
その頃はPC持っていなかったの(>_<)
ですので、完全に「デアボリカ」だけを見てのレビューになります。
絵
淡い色使いが特徴的なこのゲームの原画は「織音」さん。
ADVでありながら1本のストーリーを見せる作りであるため、
イベントCGがかなりあります。
もちろん立ち絵もありますが、1キャラに対しては少な目になっています。
が、キャラ数が多いので最終的には数があります。
着色は手を抜かれることなく、独特の雰囲気を持たせています。
音楽
安定した高レベルの曲は、
全体的に自己主張の少ない物が多かったようです。
そこがまた、世界観をもり立てる「BGM」としての役割を抑えていて、
ゲームに集中させてくれます。
システム
エンディングに関わる分岐が少ないため、折角のセーブ数はあまり役に立ちませんが、
それでもADV部ではセーブが出来る様になっています。
1本道なストーリーなのでゲーム性はありませんが、
演出の素晴らしいシーンがありします。
(特に主人公とヒロインの結ばれるシーンとか)
シナリオ
そこは高位生命体「デアボリカ」が統治する世界。
デアボリカの中でも最上位にあたる5人の「ロードデアボリカ」の一人でありながら、
記憶をなくし、人間のためにデアボリカ達を殺しながら旅をするアズライトが主人公。
この主人公が旅の中で出会う人や、なくした記憶で関わった相手と
長い年月を渡って物語を織りなしていきます。
何章にもなるストーリーは、一つの物語を練り込んで描き込み、
世界観と物語に浸らせてくれます。
ただ、エンディングが少ないためどうなるかの予想が
ある程度ついてしまうという難点もあります。
全体を通して
独特の世界観で物語が織りなされるので、
その世界観が良いと思う方にはとても良い物語です。
じっくりと一つの話を見て行くことになり、それぞれの章でそれぞれに山があるので
「物語」を見ると思ってプレイするならとても面白いです。
裏を返せば、一つのことを煮ているわけですから
「飽きてしまう」という危険も高いです。
キャラクターは見た目も中身も個性があり、女の子が可愛いのはもちろん、
他のロードデアボリカも味のあるキャラばかりなので、
キャラクターに関しての評価は私的には高いです。
全体的なまとまりはよいのですが、飽きてしまう、先が読めてしまう、
エンディングが少ないがためそれが不満になりやすい等の
マイナス要素も多いので、とりあえず良作としておきます。
物語に浸れる人にとってはかなり良いできかと思います。
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